なぜサラヤは、社会課題に向き合い続けるのか

社会課題は誰かが取り組むのが正常な社会

更家社長,サラヤ,アラウ.,出典:サラヤ株式会社 更家悠介社長

ーーサラヤでは、日本設立40周年を迎えたセーブ・ザ・チルドレン(※)、ボルネオの環境保全活動、ウガンダでの衛生支援など、さまざまな社会貢献活動に取り組まれています。こうした活動をされる理由を教えてください。

更家:セーブ・ザ・チルドレンは1985年に国際婦人福祉協会から私が携わっていた大阪青年会議所にお声がけがあって、日本での立ち上げに協力させていただきました。

社会課題は確かに存在するので、企業でも、政治でも、民間の社会団体でも、誰かが何らかの形で取り組むのが普通の正常な社会ではありますよね。

※1919年にイギリスで設立された100年以上の歴史を持つ子ども支援専門の国際NGO。

企業も消費者も製品の話を知っている方が「楽しい」

ーーサラヤの社会貢献活動は、商品開発やマーケティングといったビジネスにしっかり結びついています。その理由はどういったものでしょうか。

更家:ヤシノミ洗剤も意識調査ではボルネオの環境保全に取り組んでいるということをご理解いただいて、お買い上げいただいてる。アラウ.もセーブ・ザ・チルドレンに売り上げの一部を寄付しています。

これはある程度定着しているかなと思いますね。

社長、商品,サラヤ,アラウ.,

ボルネオの環境保全は、テレビの取材で(環境破壊を知らされ、)自己反省も含めて、活動に入っていったんです。

我々にとって良かったことは、油を作ってる農園から、加工業者、流通、消費者まで一貫して「環境にやさしい」商品を届けることができるようになったことですね。

値段や性能だけの話ではなく、環境の話もあれば、それを意識しながら生活したり、消費したりする。悪い話じゃないし、その方が楽しいよね。

寄付だけでは続かない。商品にするからコミュニケーションが広がる

ーー単に寄付をするだけではなく、“続ける仕組み”としてビジネスにつなげているんですね。

更家:例えば、今は核家族が増えて、子育ての不安が多い。

サラヤの商品を使っていただき、それに関連する子育ての知識や工夫を共有する中で物が売れると非常にありがたい。

妊娠中に、糖尿病のお母さんがいてね。その時に、『ラカント』(サラヤのカロリー・糖類ゼロの甘味料)を愛用していただいて、自分で血糖値を測りながら料理を作られて、乗り切ったお母さんがいらっしゃった。

商品だけ売るよりも、そういう時にどういう料理が良いのか、といった情報を一緒に共有しながらやってる方が後々は続くように思います。

寄付だけでは長くは続かないんで。商品にする方が、みんなも参加しやすいですよね。コミュニケーションができやすい。

自然に親しんだ子ども時代が、今の活動につながっている

ーー現在は、海洋保全活動にも力を入れておられます。2025年の万博では特定非営利法人ZERI JAPAN(※)としてブルーオーシャンドームの出展をされました。サラヤ名義の方が広告宣伝にはつながりそうですが、なぜ、そうしなかったのでしょうか。

更家:サラヤ名義にすると、他の企業や団体、自治体が参加できなくなってしまう。そうではなくて、みんなで協力するために、中立の団体で出展しました。

事実、函館市(ウニによる昆布の食害)や対馬市(海洋ごみ問題)など、国内外のいろんな団体が“非営利団体がやってる”という理由で、いっぱい参加してくれて、一緒に海洋プラスチック問題をやろうねっていう話になっています。

でも、ここからは、プラスチック漁網を使わない漁業とか、自然エネルギーで動く船を作ったりね。商売と社会活動は表裏一体なところがあって、そういうのは別会社を作ってやっていきます。

ZERI JAPANは、気候変動の問題や漁獲制限の話などを引き続き取り組んでいきます。

※更家氏が理事長を務め、資源やエネルギー問題、循環型社会づくりの支援などに取り組む特定非営利活動法人。

更家社長,サラヤ,アラウ.,

ーーこういった活動が続いていく、というのは更家社長のスタンスが影響しているように思うのですが、その原点はどういったものでしょうか。

更家:うちは自然派なので。いろんな問題があるけど、子どもやこれから生まれてくる赤ちゃんにぴかぴかの地球を残していきたいと思ってますね。

僕も子どもの頃は、近くで釣りして魚を捕ったり、蝶々を追いかけたりとか。そういう原体験がありますので、多少の影響はあると思いますね。

やっぱり今の子どもさんたちにも、学業だけに追い詰めていかずに、スポーツとか自然体験とかいろんな体験をしてもらいたいですね。

「面白い」を形にする、サラヤの社会貢献活動

サラヤでは、セーブ・ザ・チルドレンへの支援のほか、ボルネオでの環境保全、ウガンダでの衛生環境改善、海洋保全など、さまざまな社会貢献活動に取り組んでいます。

いずれの活動も、社会課題を知ったことをきっかけに始まり、商品や事業、情報発信と結びつけながら継続されています。

ボルネオでの環境保全活動

命のサイクル,サラヤ,アラウ.,

ボルネオ島では、パーム油の生産にともなう熱帯雨林の伐採により、野生の動植物の絶滅危機が起きていました。

サラヤでは、テレビ取材をきっかけに原料生産地で起きている課題を知り、更家社長自ら現地を訪問。実際に熱帯雨林の伐採や動物たちへの影響を確認したといいます。

パーム油は、食品を中心に世界中で広く使われている植物原料です。サラヤでは、ヤシノミ洗剤を通じてこの課題を知ったことから、原料調達の段階から環境に配慮する取り組みを進めてきました。

その一環として、ボルネオの生物多様性を守る活動を支援。商品の売り上げ(メーカー出荷額)の1%を現地の環境保全活動に役立てるほか、持続可能なパーム油の普及にも取り組んでいます。

RSPOマーク,サラヤ,アラウ.,出典:www.arau.jp

ウガンダでの衛生環境改善活動

ウガンダでの活動,サラヤ,アラウ.,

ウガンダでの活動は、サラヤの原点である「手洗い」と深く関わる取り組みです。

サラヤは、戦後の日本で赤痢などの感染症予防のために手洗い石けん液を普及させてきました。その経験をもとに、世界の衛生課題にも目を向け、2010年からウガンダで衛生環境改善活動を開始しました。

現地では、手洗い設備の不足や衛生習慣が十分に広がっていないことにより、子どもたちの健康が脅かされる状況があります。

サラヤはユニセフとの連携をきっかけに、手洗い設備の設置や啓発・教育活動を行う「100万人の手洗いプロジェクト」に取り組みました。

また、現地で継続的に衛生用品を届けるため、ウガンダに会社と工場を設立。現地の原料や人材を活用し、手指消毒剤を生産する仕組みづくりも進めています。

輸入品では価格が高くなりがちな衛生用品を、現地で生産することで、医療機関などでも使用しやすい形を目指しています。

海洋保全への取り組み

ツシマ,サラヤ,アラウ.,

近年は、海洋保全にも取り組んでいます。

きっかけは、海洋保全の啓発活動を行っていた海外財団との出会いでした。当初は東京オリンピックに合わせて日本で啓発活動を行う計画でしたが、コロナ禍により活動が難しくなったため、サラヤはZERI JAPANを通じてその活動を引き継ぎました。

大阪・関西万博では、サラヤ名義ではなく、環境団体であるZERI JAPANとして海洋保全に関する発信を行いました。企業名を前面に出すのではなく、自治体や団体、企業などが参加しやすい形にするためです。

現在は、対馬の海洋ごみ問題、函館の昆布をはじめとする海洋資源の保護と活用など、海に関するさまざまな課題に向き合っています。

海洋保全の取り組みは、今後の商品開発や新たな事業にもつながっていく予定です。

赤ちゃんの肌にふれるものだから、やさしさにこだわる

アラウ.イメージ,サラヤ,アラウ.,出典:www.arau.jp

赤ちゃんの衣類や肌にふれるものは、できるだけやさしいものを選びたい。そう考えるママパパは多いのではないでしょうか。アラウ.ベビーは、石油系合成界面活性剤、合成香料、着色料、シリコン、パラベン、鉱物油など肌トラブルの恐れのある成分は無添加。

赤ちゃんの肌へのやさしさを一番に考えた無添加ブランドです。

日々の選択が、未来の環境を考えるきっかけに

アラウ.ベビー,サラヤ,アラウ.,出典:www.arau.jp

赤ちゃんのために選ぶものが、遠く離れた森や、そこで暮らす人々、生きものたちともつながっている。アラウ.ベビーには、そんなサラヤの考え方が反映されています。

また、売上の一部が「セーブ・ザ・チルドレン」を通して、アフリカ・ウガンダの子どもたちの衛生や健康改善に使われています。

毎日の洗濯や沐浴、スキンケアは、子育ての中ではごく当たり前の時間。だからこそ、その一つ一つの選択が、赤ちゃんの肌へのやさしさだけでなく、未来の環境を考えるきっかけにもなるのかもしれません。

まとめ

いかがでしたか。商品の原料から生産までのストーリーを共有することで、持続可能な社会貢献を実現しようとするサラヤの取り組みはこれからも広がっていきます。
ぜひ、この機会に、サラヤの社会貢献活動や製品について調べてみてはいかがでしょうか。

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